一年前の3月11日。
会社の窓から見える、目の前の高層ビルが
風に揺れる木のようにしなっていた。
母性など、そんなにないと思っていたのに
まずお腹をかばう自分に驚いた。
同時に、赤ちゃんがお腹にいる間は
自分が守ってあげることができる、
でも、ハニョ&シャビのことは
しっかり抱きしめて守らないと
いけないんだと思った。
心配で不安で何より2ワンに会いたかった。
大渋滞のなか、
相方が2ワンを連れて迎えにきてくれて
ハニョはわたしを見て、悲痛な声で泣いた。
そのときのことも、
その後に次々と流れるニュースの衝撃も
今も記憶から離れていかない。
家族を守るということ、
誰かの役に立つということ、
助け合うということ、
毎日を大切に生きること。
噛み締めて過ごしていかなければいけない。
あの時、吐き気が止まらず、
お腹が痛くて苦しくて
「大丈夫だよ、大丈夫だからね」と
お腹に向かって語りかけていた子が
目の前で微笑んでいる。
一年が経ったのだ。
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