雨、ときどき快晴。

気の向くまま、風の向くまま、生息中。ただひたすら怠惰に眠るのが、目下の夢。
気の向くまま、風の向くまま、生息中。

ただひたすら怠惰に眠るのが、目下の夢。
かなしくないよね

かなしくないよね

昨日の保護者会の後、同じクラスの
赤ちゃんを連れたお母さんに話し掛けられた。

いつも上の子を迎えに行くと
こつぶが寄ってきて、
「あかちゃん、起きてる?ねてる?」
と言って、うれしそうに眺めてるそう。

赤ちゃんが大好きなこつぶ。

お風呂上がりに身体を拭きながら
こつぶに園で聞いた話を伝えると

「はるちゃんはおねえちゃんがいて、
ゆうちゃんのおとうとはあかちゃんで・・・」

楽しそうにひと通り、
同じクラスの兄弟の話を披露した後、

「ママのあかちゃんは、なんていう名前なの?」
と聞いてきた。

ふいを突かれたような質問にドキッとして、
でも平静を装いながら

「ママの赤ちゃんは、○○っていうの」と
去年、お腹の中で成長が止まってしまった、
ちいさなちいさなふたりのうちの
ひとりに考えていた名前を伝えると、

「しーちゃん、○○ちゃん見たい。
あとで見せて」
と娘に言われ、

「そうね、会いたいよね。
いつか会えるといいな」

願いを込めて答えた。

そうしたら娘がまじめな顔で

「しーちゃん、○○ちゃんとなかよくしたい。
なかよくできるよ」

と言う。

そして続けて、
えっと… だって…と言葉を探した後、

「しーちゃんとあかちゃんがなかよくなかったら
ママかなしいでしょ・・・
でも、なかよしだったら、ママかなしくないよね」

と言った。

びっくりして、
娘の靴下を履かせる手を止めて
しゃがんだまま、顔を見上げてしまった。

こちらをじっと見ながら
まだ必死に言葉を探している娘の、
つたない言葉で表そうとしている気持ちが
痛いほど伝わってきた。

これまで、悲しい現実に
何十回泣いたかわからないけど
娘の前では一度も泣いていない。

産まれることのできなかった
ふたつのちいさな命について
娘に何かを伝えたこともない。

厳しい事実を告げられた日も、
入院したときも、自宅安静だったときも、
ただ娘と犬たちの前ではあかるく、
変わりなく過ごしていたはずだった。

だけれど。

こみ上げる涙をおさえて
「そうだね、ママ悲しくないよ」
と言うのが精いっぱいだった。

こつぶは、腕を回して私を抱き締めてくる。

寝かしつけてから
娘の言葉を思い出してひっそり泣いた。

でもそれは、決して悲しい涙じゃない。

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