夜中や明け方、隣で眠る娘が泣いて起きて
娘の頭をなでると、こちらが安堵する。
つめたい手をこすりあわせながら
帰宅すると、
2ワンが待ちわびている。
慌ただしく家事をしているわたしの代わりに
いつの間にか娘が、
2ワンを同時になでる方法を心得ている。
朝いちばんに、ひとり静かに起きて
リビングへ行くと、
相方がエアコンのタイマーをセットしてくれていて
部屋があたたまっている。
もし、幸せにかたちというものがあるのなら
それは、自分以外の何か。
風になびく犬たちの耳の毛や、
娘のちいさな肌着や靴下。
抱きつき、しがみつく二頭とひとりの、
もみじのような手のひらと
ふさふさの毛と肉球。
キッチンから漂うコーヒーのかおり。
ただそこに自分がいるという幸せのかたち。
コメントを書く...
Comments