短い遺言 | 雨、ときどき快晴。

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気の向くまま、風の向くまま、生息中。ただひたすら怠惰に眠るのが、目下の夢。
気の向くまま、風の向くまま、生息中。

ただひたすら怠惰に眠るのが、目下の夢。
短い遺言

短い遺言

最初は「長い!うれしい!」と思った夏休みも
気がつけば終わりました。

旅行以外にもいくつか出掛けて、
想い出がたくさんできた。
那須のことも書いて残しておきたいので
あらためて書く予定・・・(は未定)

那須から帰った翌日は、
朝から一日がかりで父の家の整理をしました。

今がいちばん調子がよく、
本人も帰宅を強く望んでいることから
いったん、退院することを決意。
その決断に至るにはたくさん迷ったけれど、
この調子の良さがいつまで続くかわからないから
父が自宅に戻りたいのであれば、そうさせてあげたい。

ただし、自分ではできないことのほうが多いので
すこしでも快適に過ごせるよう、
不要なものを整理したり、
もう着ない(着ることのできない)服を大幅に処分したり。
モノにぶつかっての転倒なども怖いので、
来週には、家具などもいくつか処分する予定。

あとはヘルパーさんやケアマネさんとの打ち合わせや、
病院の先生との面談、介護保険の更新など、
ほかにもやることがいっぱい。

片付けは一日がかりでやってもやっても終わらず。
引き出しを一段ずつ開けていると夕方も近くなり、
「あぁ本当に手がかかるなぁ、大変だなぁ・・」
とため息まじりにひとつひとつを手にしていたら、

大事な書類が入れてある引き出しの奥から
こんなものが出てきた。

しばし、時が止まった。

かつてこの家で飼っていた犬。
家族にとって、最初で最後の犬・・・。

「俺が死んだら・・・」

ただ、ただせつない。せつなくて、言葉もない。

達筆がかすんでいないから
だいぶ前に書いたのだろう。


お父さん、何も心配いらないよ。

ふるえそうな手の上に置いてしばらく眺めたあと、
それを「大事なもの」のところに丁寧に置き、
ふたたび整理を始めた。

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2014.09.11 13:21 *りるさん

先ほど、もうひとついただいていたほうのコメントにも書いたんですが
先代の犬の名前がランといって、
りるさんのおうちのわんこと同じ名前でした。
心臓が悪く、10歳で亡くなりました。

お父様の言葉も、うれしく、そして胸にきますね・・・
大事に大事にしたくなりますね。
父とはたくさんの手紙もやりとりしたので
今後もずっと読み返せると思うと、ほっとします。
でも同時に、せつなさもやってくるのでしょうね。

自分の子供にも何を残せるか、わたしもよく考えることがあります。
今娘に、月に1枚ずつ手紙を書いていますが・・・
長い長い時間が経って、娘がつらい時にそれを見てくれたなら。
すこしでも支えになって欲しいと思っています。

2014.09.11 13:18 *ミカさん

ミカさん、ありがとうございます!
父の想い、とてもせつなかったです・・・
犬が亡くなって、一番元気をなくしたのが父で
何度も新しい犬を連れてきてしまおうかと思ったのですが
父にとって犬は生涯で1頭だそうです。
愛情がとても強い人なんだと思います。

掃除をして、家に帰って来た時に目に入りやすいところに
犬の写真を飾りました。
ゆっくり過ごしてほしいなぁと思っています。

2014.09.11 13:15 *mikoちゃん

mikoちゃん、ありがとう。
そう、誰もにやってくること・・・
特にペットは、見送らせてはいけない、
こちらが見送らなくてはいけない存在だけど
つらいですよね・・・
とても賢くて、とても可愛い子でした。

父は今なかなか字が書けないんですが
昔書いた字は色褪せないですね。
子どもの頃からずっと父の字が好きでした。

2014.09.09 12:59
りる
父の遺書とダブりました。
亡くなって随分日が経ってから、年賀状の購入袋(ビニールの)に。
真っ白なハガキ大の紙に、子どもと孫の幸せを願うたった3行。
私が持ち帰り大切にしまっています。
父の言葉の重み、それは何年、何十年経っても変わらないもの。
きっと、やえさんにとってもこの先大切なものになると思います。
親としての潔さや子への愛情、私にはどんな言葉が遺せるのだろうと、
考えさせられました。
(なんか、重くてごめんなさい mーoーm )

2014.09.09 09:20
ミカ
Yaeさん、こんにちは。Twitterのcalmamaです。お父さま、切ないね。
でもこんなに愛されてワンちゃんほんとに幸せだなと思いました。お父さまの愛情もステキです。
ご自宅に帰られて、お父さまらしく幸せな時間が過ごせますように。
やっぱり、ご自宅だと「主」だからね。病院はお客様だから。

2014.09.08 17:45
miko
どんなに抗っても、死はいつかは受け入れなくてはいけない時がくるんですよね。
大切な人も自分も。
かわいい笑顔のワンちゃん(*^^*)
きっと虹の橋のたもとでお父さんを見守っているんだろうね。。。

達筆な字。うらやましいです。^^

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