雨、ときどき快晴。

午前中に、こつぶと夫と母が来た。
これから公園へ行くらしい。
昨夜も会ったばかりなのに、
娘は半日ぶんの出来事を、しゃべり倒す。

ママ、昨日パパとねむれたよ！
泣かなかったよ。
朝はパンもいっぱい食べたの。
今日も泣かないよ！

そうなの、よかった、すごいね、
何度も言っては手を握る。

みんなが赤ちゃんに群がる中で
弟の様子をニコニコ見ながらも
わたしのほうに来てくれるのは娘くらいのもの(笑)

弟を「きんちゃん、可愛い、可愛いね」
と優しく撫で、でも、それ以上に、

「ママ、がんばったね。いいこね。
早くよくなってね。大丈夫だからね」と、
慰めの言葉をかけながら
寝ているわたしを抱きしめ、頭を撫で、
キスをしてくれた。
頼もしく、優しい。

さぁそろそろ行こう、と夫と母に促されて
何度も扉まで行くものの
そのたび後ろ髪を引かれるのか、
走ってベッドまで戻ってきては、

「ママ、いいこにしててね。
しーちゃんもいいこにしてるから。
大丈夫よ。早くよくなってね。」
とわたしの頭を撫でて繰り返す。

なかなか離れられないので、みんなに笑われて。

でも、三度めか四度めか、
最後に戻ってきたとき、
にっこり笑う娘の目尻に
涙がいっぱい溜まっているのがわかって
あぁ、優しさからだけじゃなくて
精いっぱい寂しさを我慢して、
わたしを気遣っているのだ…とわかり、
見送ってから、部屋で泣いた。

娘の思いやりに、大人もかなわない。
みんなの目が赤ちゃんに行きがちだけれど
これまで以上に、さらに娘のことも
大事にしたい。

きんちゃんは、まだ見上げるだけで遠い。
明日から歩行訓練や授乳が始まるので
痛みこらえてがんばろう。